サーバーを構築する場合、家庭用パソコンを流用することもできます。しかも、最新型のものではなく、古いものでも充分な働きをします。なぜサーバーは、古いパソコンでも大丈夫なのでしょうか。理由として挙げられるのは、まず、家庭用パソコンとサーバーのOSの違いです。
家庭用パソコンで使われるOSはGUIと呼ばれる、マウスでアイコンをクリックしたりすることで操作する、グラフィカルなシステムで動いています。なにをするにしても、どんなものを表示する場合も画像が不可欠なので、画像をよどみなく動かすためのスペックが必要になるのです。しかし、サーバーの場合、CUIと呼ばれるコマンド操作のシステムでOSを動かすことが一般的なので、グラフィックにパソコンの能力を使う必要がありません。そのため、古いパソコンでも充分動作させられるのです。
もう一つの理由として、サーバー自体、それほど能力は必要ないということが挙げられます。というのは、ユーザーの要求に従って、ファイルを転送する、あるいは受け入れるというのが主な働きだからです。家庭用パソコンのように、時には動画を表示したり、CGを使ったゲームを動かしたりといった、負荷のかかる複雑なことはほとんどしないので、最新スペックのパソコンでなくてもいいわけです。営利目的のホスティングサービスを行っている会社では、CPUのコアがたくさんあって、メモリが数十ギガもあるものを使っていますが、これはたくさんのアクセスをさばくために必要なスペックであり、かなり例外的です。
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